読書の秋の由来とは?その理由にせまってみた
2019/01/09
なぜ読書の秋なのか?その理由
秋が深まると、食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋・・・とさまざまな秋に親しむのは日本人特有の感覚ですよね?
食欲の秋といえば秋刀魚の塩焼きや炊き込みご飯など、秋にはおいしい食べ物がたくさんありますからわかります(食料の減る冬に備え、栄養を蓄えるという意味もあったそうです)。
スポーツといえば、10月の体育の日を筆頭に、運動するには心地良い時期で運動会シーズンでもありますよね。
では読書の秋は?なぜ秋でなくてはならないのでしょうか?
個人的には毎年意識して読書の秋月間を定めているので、ふと気になりました(笑)
というわけで今回は、なぜ読書の秋と言われるのか?その理由と由来に迫ってみました!
そこには秋と読書の深い関係があったのでした。
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秋に読書をするという考え方は一人の中国人から
そもそも読書の秋というのはいつ頃からある表現なのでしょうか?
「秋には読書」という考え方の起源は、中国から伝わったようです。
唐の時代に韓愈という文人が「灯火親しむべし」と詠んだ漢詩が始まりだと言われています。
これは ”秋の夜長は灯りをつけて読書を勤しむのに適している” という意味で、当時18歳だった息子に読書の大切さを教えるために詠んだ詩でした。
もちろん現代のように電気などありませんから、暗くなったら火を灯す時代です。
夏に火をつければ暑いけれど、秋なら火を灯しながら本が読める・・・
という解釈もあり、今よりも深い意味がある詩だということがわかりますよね。
夏目漱石の「三四郎」には、この韓愈の一文に触れている文面があります。
韓愈は明治時代には日本でも広く知られている存在で、秋に読書をするという考え方も根付いていったそうです。
本を読むにもベストな気温があるらしい
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秋は涼しいので読書に最適だという考え方には、さらに裏付けがあります。
実は、人間が読書をしたり勉強したりするのに適した気温があり、それが18℃なんだそうです。
ちょっと低めかな?とも思えますが、これくらいの気温が最も集中力が高まる気温なんだとか。
一番ベストなのは、頭は15℃足元は20℃にすることです。
18℃だと少し足元が寒いと感じるかもしれないので、ひざ掛けなどを利用すると良いかもしれませんね。
いずれにしても、脳を活性化させるにはあまり暖かい気温の中では適さないようです。
受験勉強も、暑い夏や寒い冬よりは秋が一番はかどるといいます。
これは実感されている方も多いのではないでしょうか?
読書週間に託された日本人の願いとは
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秋には「読書週間」という時期があるのをご存知でしょうか?
読書週間は毎年10月27日~11月9日までの2週間と決められており、積極的に読書をしましょうという啓蒙活動などが行われています。
1924年に日本図書館協会が「図書週間」という名前で制定したのが始まりですが、この年は関東大震災の翌年。
関東大震災では東京の多くの施設が被災し、重要な書物も焼失してしまったのは有名な話です。
そういった意味合いからも、この図書週間が作られたのだそうです。
戦時中はやむなく廃止に追い込まれてしまいました。
しかし終戦間もない1947年の秋「読書週間」と名を改め、復活を遂げたそうです。
出版社や書店、図書館、さらには新聞社や放送業界などのマスコミも加わり、積極的に読書をすることを掲げました。
読書で知識を身につけ、平和な文化、文明の発達で日本国を支えようという願いが込められ再開されたそうです。
今こそ知恵をつけて、国力を上げていこう!そうやって国民の士気を高めました。
そして国民もそれに賛同し、たくさんの書物を読み、知識では負けない国にしよう!そんな団結力があったのではないでしょうか?
そんな読書週間も、読書の秋から由来して秋に制定されたということです。
読書の秋まとめ
今回は読書の秋の由来にまつわるお話でした。実は元々日本の習慣ではなかったっというのは少し意外ではなかったでしょうか?
震災や敗戦から立ち直るさなかの娯楽もほとんどない時代に、書物はきっと人々の心を支えてきた存在だったのではないかと感じました。
「戦争ですべての物が奪われても、知識だけは誰にも奪えない」という言葉を学び、私もたくさん本を読むようになりました。
当時の人たちが作り上げてきた、読書家な日本人というイメージは今や薄れつつあるけれど、読書の秋という言葉は大切に受け継いでいきたいですね。
今年の秋の夜長は、いつでも灯りの元で読書ができるありがたみを実感したいと思います。
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