シンガポール航空A380ビジネスクラス搭乗記 関空発の座席は要注意
2019/01/15
シンガポール航空 ビジネスクラス搭乗記
航空会社:シンガポール航空 (SINGAPORE AIRLINES)
SQ619 KIX-SIN (関西ーシンガポール)
機材:A380-800
飛行距離:3040マイル
搭乗クラス:ビジネスクラス
搭乗日時:12月4日(月)11:00発
機体番号:9V-SKF
到着時刻:17:10
飛行時間:7時間10分
シンガポール航空でA380のビジネスクラスでシンガポールへ弾丸旅行を決行しました。
今回そもそもA380に乗るのが初めてで、その初めての搭乗でビジネスクラスを利用することができました。
空飛ぶホテルと言われる総2階建てで、世界一大きな旅客機A380はシンガポール航空が世界で初めて飛ばした航空会社です。そんなシンガポール航空のA380に乗るというのは胸を躍らせずにはいられません。
長年ずっとA380に乗ってみたいと思っていたので、ようやく念願の夢が叶ったという感じです。
今回のシンガポール航空のチケットはANAの63000マイルを使って発券しました。半分ニート状態の私にはシンガポール往復のために30万以上の支出は当然できません(笑)
そんな胸高まる思いでいつもの南海で関空へと向かいます。
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目次
関空のファストレーンを初利用! ビジネスクラスの特権を享受
今回は関空発のA380でシンガポールへ行き、そしてA330の名古屋行きで戻ってきた国内オープンジョー旅程の往路の搭乗記になります。
便名 | 出発日 | 機材 | 出発地 | 到着地 |
SQ619 | 12/4/2017 | A380-800 | 関西(KIX) | シンガポール(SIN) |
SQ672 | 12/5/2017 | A330-300 | シンガポール(SIN) | 名古屋(NGO) |
シンガポールからA330のビジネスクラスで名古屋に帰国した際の詳しい搭乗記をこちらにまとめています。
年末年始でもない12月4日ですが人でごった返す関空
さてシンガポール航空のHカウンターへと向かいます。
空港全体としては中国人観光客やその他大勢の人でごった返していたですが、不思議にも私がシンガポール航空のカウンターに到着したときにはかなりの静寂ムードでした。
せっかくのビジネスクラスカウンターですがエコノミーにも大きな列はなくあまりビジネスクラスの恩恵を受けることはできず。
横にはシンガポール航空の最上級クラス、スイートクラスのカウンターがあります。
通常はA330でスイートクラスの設定が関空にはないのでA380の時だけの特別カウンターですね。エコノミー、ビジネスクラス共に列が皆無だったのでその利点は特になさそうですが…
そしてチェックインをするとファストレーンの利用券をもらいました。
ファストレーンの利用券にはシンガポール航空を示すSQと手書きで書かれていました。
南と北出発用の保安検査場それぞれにファストレーンが用意されています。
以前にも違う航空会社でビジネスクラスを利用しましたがこのファストレーンを利用したのは初めてでした。
以前からファストレーンは存在したのでしょうか? それとも私がその存在に気づいていなかっただけだったのかもしれません。
通常の荷物検査の列はこのような混雑ぶりなのでビジネスクラスの特権を肌で感じながらスイスイと検査を通過できました。
ファストレーンは全くの列なし
シンガポール航空ビジネスクラスで利用できるラウンジ 関空編
関空にはSQ独自のラウンジがないためJALのサクララウンジと提携しています。
過去に中国東方航空やベトナム航空のビジネスクラスを利用したときにこのサクララウンジを利用しましたが、シンガポール航空本拠地チャンギ空港のシルバークリスラウンジとは雲泥の差で、休憩できる喫茶店といった感じです。
チェックインする際に渡されたラウンジへのインビテーション
どうやらJALのサクララウンジだけでなく、がんこ寿司、プロント、タリーズコーヒーの4つの中から1つ選べるようです。
サクララウンジ以外が制限エリア外にあることから考えるとラウンジ以外を利用することは考えにくいですが…
飛行機に詳しい方ならご存知の通りJALはワンワールドに加盟しています。
シンガポール航空はスターアライアンスに加盟しているのでJALではなく同じ連合に加盟しているANAのラウンジになるのでは?と思いますよね。私もそう思いました。
どうやらシンガポール航空のゲートは北ウィングにあり、ANAは南ウィングにあるためにこのようなアライアンスを越えたラウンジ利用になっているようです。
スカイチームのガルーダや中国東方航空、チャイナエアライン、スターアライアンスのエアチャイナ(中国国際航空)、シンガポール航空と無秩序に提携しているのがわかります(笑)
ラウンジ入り口
ラウンジ受付
多数の航空会社と提携しているせいかラウンジ内は優雅な雰囲気とは言えず”簡易休憩所”といった人混みで雑踏した様子でした。
お酒は豊富に置かれています
私はカレーとJALオリジナルドリンク”スカイタイム”(キウイジュース)をいただきました。
このスカイタイムを非常に美味しいのでラウンジを利用するときはおすすめです。
JALの機内でも飲めるのでしょうか?
シンガポール航空関空発のA380はレア機体
荷物を納める機器を見てもA380の大きさがわかります
ご存じの方も多いと思いますが現在日本へ就航しているシンガポール航空の機材について少し説明したいと思います。
通常東京(羽田・成田)以外の中部(セントレア)、関空、福岡はA330-300での比較的古い機材での運行となっています。
羽田や成田からは座席が新しくビジネスクラスはフルフラットシートになるB777-300ERや最新鋭のA350-900で就航しています。
ちなみに東京からは新しい機材で羨ましいのですがANAのマイルでは東京からのビジネスクラスは発券できません。
マイルで東京からのビジネスクラスを発券するにはシンガポール航空のマイレージプログラム「クリスフライヤー」でマイルを貯める必要があります。
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私は今回関空からシンガポール航空を利用しましたが、記述の通り通常A380は関空へは就航していません。以前まではお盆の繁忙期のみ関空へ就航していました。
しかし今回年末12月の関空線のスケジュールを見ているとA380がアロケーションされていたので思わず発券にと至りました。
もしかすると今後もちょくちょくA380が関空路線に割り当てられるかもしれません。
ただシンガポール航空A380の中でもおそらく古い機体年齢のものが関空便には割り当てられる可能性が高いかと思います。
今回9V-SKFという機材ですが、2008年にシンガポール航空に納入されほぼ10歳の機材になります。
ヨーロッパの主要都市に就航しているA380は機体年齢が若いもしくはシートが最新のものにリノベーションされていますが、このような最新機材が関空などのローカル路線に使用されるのは個人的に少ないのかなと思っています。
大きな機体が存在感を表すエアバスA380-800
ゲート前の待合室までスイートクラスとビジネスクラス、エコノミーと仕切りで分けられていました。
シンガポール航空A380ビジネスクラスの座席は広いがあまりおすすめしない理由
A380のビジネスクラスは横幅が広くかなり広い作りになっています。実際私の170cm、56Kg細身の体型ですと余裕で人2人が並べるぐらいのスペースがあります。
それもそのはずA380ビジネスクラスは1-2-1のアブレストになっています。
余裕たっぷりのシートですが機体も10年程経ちやはり少しくたびれ感が伺えるシート
一見横幅も広くてフラットベッドになるし良いんじゃないかと?思われるかもしれません。
私自身もA380に乗る前まではそう思っていました。このシート実はリクライニングがあまり倒れないんです。
えっ?と思われるかもしれないですが通常の座っている状態では昔のビジネスクラス、例えばANAのB767で使われてるシートもしくはそれ以下しかリクライニングが倒れません。
というのはシートをフルフラットシートの状態にするにはKの車のシートを倒してトランクに荷物を入れるように、シートを前向きに倒し込む必要があります。
つまり後ろにリクライニングに倒すのではなく前にシートを倒してフラットの状態にします。
こちらがフラットシートに倒した状態ですが、このような状態にするためにシートが垂直な状態で下の写真にあるレバーを引いて前に倒すとベッドが完成します。
このレバーはシートの後ろとシートの外枠に挟まれていて非常に気づきづらく私が搭乗したときには全くこのレバーの存在に気づきませんでした。
なのでシートをフルフラットの状態にするために客室乗務員の方を呼ぶ必要がありました。
なので客室乗務員の方にベッドの手配をしてもらって初めて「なるほど!」となりました。
乗ってみて思ったのは中距離路線では使い勝手が悪いということです。
今回のシンガポール航空は特に離陸後の機内食の提供も遅く、(恐らく離陸後2時間後)離発着の際は当然リクライニングは倒せませんが、高度が上がりシートベルトサインが消えた後も、後どれぐらい食事まで時間がかかるのかわかりません。
なので食事前に少し深目にリクライニングを倒したいということが出来ないシートになります。
このシートの性質上「これから寝るぞ」というタイミングにならないとフルフラットにはしにくい仕様です。
180度の状態には出来ますがその間の140度や160度といった角度には一切できません。つまり座った状態の軽いリクライニングか180度の2択になります。
10時間以上のフライトでは途中倒しっぱなしの状態にできますが、関空やセントレアなどの日本路線ではせいぜい3時間、食後と着陸の間にフラットにできれば上出来だといった感じでした。
そういうことを考えると、フルフラットシートにはならないが深くリクライニングできるA330などのライフラットシートの方が中距離路線には適しているのかもしれません。(いつでもフルフラットシートにできるシートに変えてくれるのが1番いいですが..)
もう一点気になったのは、せっかくの横幅が広いシートですがフラットにした状態ではその広さが活かせないのです。
というのは、私の席で言うと頭のスペースが左側に寄せられおり、足元のスペースであるオットマンは右側に寄せられています。
そうなると身体を斜めにして寝る必要があります。斜めの角度から身体を動かすことが出来ず横幅の広いスペースを持て余した状態になります。
就寝状態から見える席前方の光景
寝ている状態で足を置けるオットマンスペース
こちらの写真がフラット状態にした頭部分になります。
席の右側に頭を入れ左部分は後部座席乗客のオットマンスペースになります。つまりスタッガードシートには見えないですが結局は互い違いにスペースを確保しているという仕様なのがわかります。
ディスプレイは大きめのノートパソコンサイズの大きさ
A380の2階席から見える景色です。やはりかなりの高さを感じます。
後ろに韓国のジンエアーやベトナム航空、インドネシアのガルーダが見えました。
出発に他の航空会社がたくさん見れるのは飛行機マニアとしてはテンションが上がります。
収納スペースには通常エコノミークラスでは座席の前に安全のしおりや機内誌が入っているスペースとヘッドフォンが入っているスペースが席の横に設置されています。
ちなみに日本とシンガポールの中距離路線ではアメニティーキットは配られずスリッパだけ単体で配布されました。
5スターのシンガポール航空に期待し過ぎかもしれませんが残念。
窓の横には大きめの収納スペースがあり私が持参していたリュックがスッポリこの中に収まりました。
わざわざ上のオーバーヘッドコンパートメントに上げなくていいのでこれは助かります。
エコノミーに乗っていると荷物を全て上に上げてしまい入国カードを記入する際にパスポートを取るのに再度上から出してこないといけません。しかしこちらの収納スペースだと横に手を伸ばすとパッと手に取れるので大変便利でした。
ディスプレイ左にあるコップ置き
コップ置きの上のカバーを開封するとミラーが現れました。女性にはお化粧直しに助かるのではないでしょうか。
シート右側にはUSBが2本と電源プラグがあります。問題なくパソコン作業が出来ました。
シート左側にシートのリクライニングをするコントローラーが設置されています。
そしてシートの調整スイッチ上蓋を開けるとIFEのコントローラーが収まっていました。
これを見つけるのに一苦労しました(笑)
その後離陸して2時間すると機内食が提供されますがこちらはまた別記事にてお伝えします。
シンガポール航空A380のエコノミークラスを覗いてみた
A380には1階が全てエコノミークラス、そして2階に前からスイートクラス(ファーストクラス)、ビジネスクラスがあり後方に少しだけエコノミークラスが設置されています。
すぐ後ろだったので食後に後方のエコノミークラスを覗いてみました。
後ろから見たエコノミーの座席
そして前からのエコノミーの様子
エコノミークラスに関しては同社のA330と変わりないように感じました。シートピッチも32インチと国際線の標準の広さだと思います。
私自身A330のエコノミーも以前利用しましたがシートの硬さが自分には合わずシンガポール航空のエコノミーは2度と乗らないと誓いました(笑)
エコノミーだと大韓やエバー、マレーシア航空などがシートピッチが広くオススメです。
個人的な感覚ですが何故かボーイングに採用されているシートの方が柔らかく座り心地がいいような気がするのですが気のせいでしょうか?
そして機内散策を終えて3時間程睡眠をとると機体は着陸態勢へと入りシンガポールチャンギ国際空港に到着しました。
正直A380のビジネスクラスでは7時間弱のフライトでは短すぎたというのが率直な感想です。
10時間以上のヨーロッパ便に乗って初めてA380のビジネスクラスのスペックをフルで感じられるのかもしれません。
ただクリスフライヤー以外のマイルでは通常最新鋭のA359やA380は開放されていないので中々難しそうです。
シンガポール航空さんには特典枠を他社にも開放してほしいものです…
2018年に4月にシンガポール航空が世界で初めてB787-10を就航させました。今回の新機材はANAを含む他社の特典航空券で発券が可能となっています。先日そんな世界初就航した787-10に初搭乗してきました!
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